『マンガでわかる ルーヴル美術館の見かた』で鑑賞前に予習する!

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    役に立つ館内マップに、作品に対する詳しい解説。実際に現地訪問される方はもちろん、「絵ってよくわからない」「西洋美術史って難しい」と感じておられる方も楽しく学べる書籍です。

    『モナ・リザ』 77cm×53cm 1503年-1506年頃 レオナルド・ダ・ヴィンチ ルーヴル美術館蔵
    『モナ・リザ』 1503年 – 1506年頃 レオナルド・ダ・ヴィンチ ルーヴル美術館蔵

    引用元:『モナ・リザ』

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    マンガでわかる ルーヴル美術館の見かた

    マンガでわかる ルーヴル美術館の見かた
    • 監修 : 有地 京子
    • 編集 : 青い小鳥アート研究室
    • イラスト : 田渕 正敏
    • 出版社‏ : ‎誠文堂新光社
    • 発売日 : 2019/12/3
    • 単行本 : 223ページ
    • ISBN-10‏ :‎ 4416619901
    • ISBN-13 : 978-4416619902

    効率良く回りたい方に

    入門書として最適な一冊。

    「作品数が多過ぎて、何から観るべきかわからない」「どういう順番で観たら良いかわからない」のならば、ぜひ。

    この本には「ルーヴル美術館マップ」が載っています。

    ルーヴル美術館はドゥノン翼・リシュリュー翼・シュリー翼と三つのエリアに分かれています。

    全エリアを早足で駆け抜けるも良いのですが、できれば効率良く回りたいものです。

    初めて訪れるなら、『モナ・リザ』『ミロのヴィーナス』『サモトラケのニケ』は押さえたい。

    『モナ・リザ』以外のレオナルド・ダ・ヴィンチ、フェルメール作品は観ておかなきゃ。

    でもとにかく広く、展示数が多い。

    名品の数々に圧倒され、時間に追われ、ぱーっと流して終わってしまうかもしれません。

    それだと、もったいないですよねえ。

    美術館マップの掲載ページでは、「効率重視なら」「絵画史重視なら」と回る順番の提案もあり、これはとても親切ですよ。

    巻末には館内のカフェ紹介用語集西洋絵画年表美術館へのアクセスや開館時間などの案内も載っています。

    旅行の荷物は少ない方がいいに決まっていますが、できれば、この本は持って行くことをお勧めします。

    参考になるマップ付きだし、そんなに重量もないですしね。

    私が行く時は持って行きますよ。行きの飛行機などで読んで予習するつもり。

    今後国内で開催されるルーヴル美術館展のためにも、一冊持っているといいと思います。

    この本には非常に多くの情報が詰め込まれています。

    私が好きなのは「コラム」。私が知りたい情報ばかり載っています。

    親しみやすいイラスト、マンガでの解説で、「あんまり美術って馴染みがないんだけどなー」という人にとっても取っ付きやすいのでは。

    「あの大きな絵、なんて言う絵だっけ」といった大雑把な情報でも大丈夫。

    ルーヴル美術館収蔵の有名どころが56点掲載されていますので、載っている可能性大なんじゃないかな。

    本書では、それらの作品の見方、背景、仕掛けについて詳しく解説されています。読み応えも充分です。

    旅行用・美術展鑑賞用だけでなく、西洋史や西洋美術史を学ぶ方にもお勧めできます。

    Column 1「フォンテーヌブロー派の原動力にも! ルネサンスとバロックの狭間に生まれたマニエリスム」でロッソ・フィオレンティーノの『ピエタ』が紹介されています。

    『ピエタ』 1530年から1540年の間 ロッソ・フィオレンティーノ ルーヴル美術館蔵
    『ピエタ』 1530年から1540年の間 ロッソ・フィオレンティーノ ルーヴル美術館蔵

    引用元:ピエタ

    フォンテーヌブロー派、フィオレンティーノの『ピエタ』も掲載

    鏡を手に化粧するヴィーナス(フォンテーヌブロー派)

    Column 2「あの王女マルガリータの肖像画も ルーヴルのベラスケス作品はどれも工房作 !?」で紹介されている、ルイ14世紀マリー・テレーズの肖像。

    『王女マリー・テレーズの肖像』 1653年から1654年の間 ディエゴ・ベラスケスの工房 ルーヴル美術館蔵
    『王女マリー・テレーズの肖像』 1653年から1654年の間 ディエゴ・ベラスケスの工房 ルーヴル美術館蔵

    引用元:『王女マリー・テレーズの肖像』

    ルイ14世に贈られた肖像画

    ルーヴル美術館版『王女マリー・テレーズの肖像』(ディエゴ・ベラスケス)

    Column 3「忘れられた巨匠 甘く切ない世界で再び脚光を浴びるドラローシュ」で紹介。ドラローシュ最後の作品です。

    『若き殉教の娘』( La Jeune Martyre ) 1865年 ポール・ドラローシュ ルーヴル美術館蔵
    『若き殉教の娘』 1865年 ポール・ドラローシュ ルーヴル美術館蔵

    引用元:『若き殉教の娘』

    静かに流されていく殉教の乙女の絵

    ポール・ドラローシュ 最後の作品『若き殉教者』

    まるで歴史の一場面を目撃しているような…

    ドラローシュの歴史画『エドワード5世とヨーク公』『殉教の娘』(ドゥノン翼)

    Column 6「ルーヴルの美しくも珍しい彫刻 時を越えた共演『眠れるヘルマフロディトス像』」。像は古代ローマ時代、枕やマットレスはバロックの巨匠ベルニーニの作品。

    『眠れるヘルマフロディトゥス』( Hermaphrodite endormi ) 幅 169 ㎝ × 奥行 89 ㎝  ルーヴル美術館蔵
    『眠れるヘルマフロディトゥス』 幅 169 ㎝ × 奥行 89 ㎝  ルーヴル美術館蔵

    引用元:『眠れるヘルマフロディトゥス』 Sailko CC-BY-3.0

    この像を観るならシュリー翼へ

    ボルケーゼ・コレクションの有名古代彫像(ルーヴル美術館シュリー翼)

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