ルーヴル美術館リシュリュー翼 | ホルバイン(子)『アンナ・フォン・クレーフェの肖像』『エラスムスの肖像』他

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    ドイツ出身、イングランド宮廷で活躍したハンス・ホルバイン(子)。リシュリュー翼の『アンナ・フォン・クレーフェ』、『エラスムス』ほか油彩画を中心に掲載。

    Exploring Holbein’s Legacy: A Digital Archive of the Louvre Collection.

    This collection primarily focuses on his oil paintings.

    展示室変更、貸し出し・修復中などで展示されていない場合もあります。美術館のサイトをご確認ください。

    目次

    Salle 809, Aile Richelieu / リシュリュー翼809展示室

    Portrait d’Anne de Clèves (1515-1557), reine d’Angleterre, quatrième épouse de Henri VIII /『アンナ・フォン・クレーフェの肖像』

    Portrait d’Anne de Clèves (1515-1557), reine d’Angleterre, quatrième épouse de Henri VIII, 1539, INV 1348 ; MR 756

    Portrait d’Anne de Clèves, reine d’Angleterre, quatrième épouse de Henri VIII, 1539, Holbein le Jeune, Hans, INV 1348 ; MR 756, Louvre,『アンナ・フォン・クレーフェの肖像』 1539年 ハンス・ホルバイン(子) ルーヴル美術館蔵
    , 『アンナ・フォン・クレーフェの肖像』(Portrait d’Anne de Clèves, reine d’Angleterre, quatrième épouse de Henri VIII) 1539年 ハンス・ホルバイン(子)

    引用元:『アンナ・フォン・クレーフェの肖像』

    イングランド王ヘンリー8世の四番目の妃、アンナ・フォン・クレーフェ(英語名アン・オブ・クレーヴズ)の肖像画です。

    三番目の妃が亡くなり、新しい妻を求めたヘンリー8世は、ホルバインを派遣してお妃候補の肖像画を描かせました。

    Portrait of Henry VIII, ca. 1537, Hans Holbein the Younger, Inv. no. 191 (1934.39), Museo Nacional Thyssen-Bornemisza, Madrid,『ヘンリー8世』 1537年頃 ハンス・ホルバイン(子) ティッセン=ボルネミッサ美術館蔵
    『ヘンリー8世』(Portrait of Henry VIII) 1537年頃 ハンス・ホルバイン(子) ティッセン=ボルネミッサ美術館蔵

    引用元:『ヘンリー8世』

    ティッセン=ボルネミッサ美術館Portrait of Henry VIII of England

    ヘンリー8世は肖像画のアンナを気に入り、アンナはクレーフェ公国から嫁いできます。

    しかし、ヘンリー8世は「絵と違う!」と激怒。

    果たして、ホルバインはアンナを美人に描き過ぎたのでしょうか。

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    Portrait d’Érasme (1467-1536) écrivant /『エラスムスの肖像』

    Portrait d’Érasme (1467-1536) écrivant, 1528, INV 1345 ; MR 753

    Portrait of Erasmus (1467-1536) writing, Portrait d’Érasme (1467-1536) écrivant, 1528, Holbein le Jeune, Hans, INV 1345 ; MR 753, Louvre, エラスムスの肖像 1528年 ハンス・ホルバイン(子) ルーヴル美術館蔵
    エラスムスの肖像 (Portrait d’Érasme (1467-1536) écrivant) 1528年 ハンス・ホルバイン(子)

    引用元:エラスムスの肖像

    ネーデルラントの思想家 デジデリウス・エラスムス(Desiderius Erasmus Roterodamus, 1466年10月28日 – 1536年7月12日)の肖像。

    エラスムスの主な著作に『痴愚神礼賛』があります。

    1526年、ホルバインはエラスムスから紹介状を貰い、トマス・モアを頼ってイングランドに渡りました。

    その後イングランド王ヘンリー8世に気に入られたホルバインは、イングラドの宮廷画家となります。

    本作はホルバインがまだ20代の頃の作品。

    エラスムスが執筆しているのは『聖マルコによる福音書』の論評、壁掛けには架空の動物や花が描かれています。

    エラスムスの人柄をしのばせるような横向きの顔ですが、これは真横向きに彫られた古代のメダルの肖像画がヒントになっているそうです。(参考:『マンガでわかるルーヴル美術館の見かた 西洋絵画がもっと愉しくなる!』 誠文堂新光社)

    Portrait de Nicolas Kratzer (vers 1486-après 1550), astronome du roi d’Angleterre Henri VIII /『ニコラス・クラッツァーの肖像』

    Portrait de Nicolas Kratzer (vers 1486-après 1550), astronome du roi d’Angleterre Henri VIII, 1528, INV 1343 ; MR 751

    Portrait of Nikolaus Kratzer, Portrait de Nicolas Kratzer (vers 1486-après 1550), astronome du roi d'Angleterre Henri VIII, 1528, Holbein le Jeune, Hans, INV 1343 ; MR 751, Louvre,『ニコラス・クラッツァーの肖像』 1528年 ハンス・ホルバイン(子) ルーヴル美術館蔵
    『ニコラス・クラッツァーの肖像』(Portrait de Nicolas Kratzer (vers 1486-après 1550), astronome du roi d’Angleterre Henri VIII) 1528年 ハンス・ホルバイン(子)

    引用元:ニコラス・クラッツァーの肖像

    絵の中にはこのモデルの職業が推測できる小道具が配置されています。

    男性が手にしているのは十面体の日時計。

    この男性は、ヘンリー8世の宮廷に仕えていたドイツ人天文学者、ニコラス・クラッツァー( Nicholas Kratzer, 1487年? – 1550年)です。

    『一生に一度は見たい ルーヴル美術館BEST100』ではこのように解説されています。

    一般的には胸像である肖像画に手元まで入れたのは、小道具を描き込むためだ。人物の職業や地位を表すための16世紀的手法である。日時計をつくる道具類の見事な写実性に、画家の技術力が表れている。

    大友義博(監修). 2014-10-12. TJMOOK 『一生に一度は見たい ルーヴル美術館BEST100』. 宝島社. p.81.

    ミュンヘン出身のクラッツァーはケルン大学、ヴィッテンベルク大学で学んだ後、1516年に渡英。トマス・モアと交流します。

    クラッツァーは地図の制作でホルバインと協力し、ホルバインはその返礼にクラッツァーの肖像画(本作)を制作しました。(参考:Nicholas Kratzer(Wikipedia)

    クラッツァーが携わったとされる天文時計のデザイン画も掲載

    ホルバインのジュエリーデザイン画(大英博物館)

    Portrait de William Warham (vers 1450 ?-1532), archevêque de Canterbury depuis 1503 et primat d’Angleterre /『ウィリアム・ウォラムの肖像』

    Portrait de William Warham (vers 1450 ?-1532), archevêque de Canterbury depuis 1503 et primat d’Angleterre, 1528, INV 1344 ; MR 752

    Portrait of William Warham, Portrait de William Warham (vers 1450 ?-1532), archevêque de Canterbury depuis 1503 et primat d’Angleterre, 1528, Holbein le Jeune, Hans, INV 1344 ; MR 752, Louvre,『ウィリアム・ウォラムの肖像』 1528年 ハンス・ホルバイン(子) ルーヴル美術館蔵
    『ウィリアム・ウォラムの肖像』(Portrait de William Warham (vers 1450 ?-1532), archevêque de Canterbury depuis 1503 et primat d’Angleterre) 1528年 ハンス・ホルバイン(子)

    引用元:ウィリアム・ウォラムの肖像

    カンタベリー大司教ウィリアム・ウォラム(1450年頃 ‐ 1532年8月22日)。

    トーマス・クランマーの前任者で、イングランド王ヘンリー7世の息子アーサーと、カトリック両王の娘キャサリン・オブ・アラゴンの結婚に関わった人物です。

    「冬の王」ヘンリー7世のお見合い肖像画

    アーサーはヘンリー8世の兄で、次期国王として期待されていましたが、若くして亡くなりました。

    1506年、ヘンリー8世は兄嫁だったキャサリンと結婚。

    ふたりの結婚式を執(と)り行ったのが、ウォラムでした。

    Portrait de Sir Henry Wyatt (vers 1460/1470-1537), d’Allington Castle, conseiller du roi d’Angleterre /『ヘンリー・ワイアット卿の肖像』

    Portrait de Sir Henry Wyatt (vers 1460/1470-1537), d’Allington Castle, conseiller du roi d’Angleterre, INV 1347 ; MR 755

    Sir Henry Wyatt, Portrait de Sir Henry Wyatt (vers 1460/1470-1537), d'Allington Castle, conseiller du roi d'Angleterre, 1528, Holbein le Jeune, Hans, INV 1347 ; MR 755, Louvre,『ヘンリー・ワイアット卿の肖像』 1528年 ハンス・ホルバイン(子) ルーヴル美術館蔵
    『ヘンリー・ワイアット卿の肖像』(Portrait de Sir Henry Wyatt (vers 1460/1470-1537), d’Allington Castle, conseiller du roi d’Angleterre) 1528年 ハンス・ホルバイン(子)

    引用元:『ヘンリー・ワイアット卿の肖像』

    ヘンリー・ワイアット卿(1460年頃 – 1536年)はイングランド王ヘンリー7世、ヘンリー8世の時代の廷臣、政治家です。

    息子は詩人トーマス・ワイアット。

    ルーヴル美術館のサイトでは制作年代は「1528年」となっていますが、ワイアット卿最晩年または「1537年」との説もあるようです。

    Département des Arts graphiques / グラフィック・アート部門

    ルーヴル美術館グラフィック・アート部門には、ホルバインによるデッサンも収蔵されています。

    Trois études de mains pour le portrait d’Erasme / 『エラスムスの肖像画のための手の習作3点』

    Trois études de mains pour le portrait d’Erasme, INV 18697, Recto

    Trois études de mains pour le portrait d'Erasme, Holbein le Jeune, Hans, INV 18697, Recto, Département des Arts graphiques, Louvre,『エラスムスの肖像画のための手の習作3点』 ハンス・ホルバイン(子) ルーヴル美術館蔵
    『エラスムスの肖像画のための手の習作3点』(Trois études de mains pour le portrait d’Erasme) ハンス・ホルバイン(子)

    引用元:エラスムスの手部分のデッサン

    ホルバイン(子)自身による作品説、「そうではない」説あるようです。

    Etudes d’une main et d’une tête pour le portrait d’Erasme / エラスムの肖像画のための習作

    Etudes d’une main et d’une tête pour le portrait d’Erasme, INV 18698, Recto

    Etudes d'une main et d'une tête pour le portrait d'Erasme, Hans, INV 18698, Recto, Département des Arts graphiques, Louvre,『エラスムの肖像画のための習作』 ハンス・ホルバイン(子) ルーヴル美術館蔵
    『エラスムの肖像画のための習作』(Etudes d’une main et d’une tête pour le portrait d’Erasme) ハンス・ホルバイン(子)

    引用元:エラスムスの手と顔のデッサン

    Le Triomphe de la Richesse /『富の勝利』

    Le Triomphe de la Richesse, INV 18694, Recto

    Triumph of Wealth, Le Triomphe de la Richesse, Holbein le Jeune, Hans, INV 18694, Recto, Département des Arts graphiques, Louvre,『富の勝利』 ハンス・ホルバイン(子) ルーヴル美術館蔵
    『富の勝利』(Le Triomphe de la Richesse) ハンス・ホルバイン(子) ルーヴル美術館蔵

    引用元:Triumph of Wealth

    Saint Adrien /『聖アドリアノ』

    Saint Adrien, INV 18944, Recto

    『聖アドリアノ』( Saint Adrien ) ハンス・ホルバイン(子) ルーヴル美術館蔵
    St Adrian, Saint Adrien, Holbein le Jeune, Hans, INV 18944, Recto, Département des Arts graphiques, Louvre,『聖アドリアノ』 ハンス・ホルバイン(子) ルーヴル美術館蔵

    引用元:St Adrian

    解説に、1924年に「祭壇画のパネルのための準備素描の可能性のある作品として、ホルバイン(子)の作品として発表された」(Google翻訳)とあります。

    その制作年代は諸説あるようです。大体1520年代?

    Portrait de jeune femme en buste, souriant /『若い女性の肖像』

    Portrait de jeune femme en buste, souriant, Vers 1520/1522 ?, INV 20737, Recto

    Portrait of a Young Woman, Portrait de jeune femme en buste, souriant, Holbein le Jeune, Hans, INV 20737, Recto, Département des Arts graphiques, Louvre,『若い女性の肖像』 1520 - 1522?年頃 ハンス・ホルバイン(子) ルーヴル美術館蔵
    『若い女性の肖像』(Portrait de jeune femme en buste, souriant) 1520 – 1522?年頃 ハンス・ホルバイン(子)

    引用元:Portrait of a Young Woman

    この若い女性は『ゾロトゥルンの聖母』(Solothurner Madonna) のモデルといわれています。

    Solothurner Madonna, 1522, Hans Holbein (der Jüngere), A I 134, Kunstmuseum Solothurn, 『ゾロトゥルンの聖母』 1522年 ハンス・ホルバイン(子) ゾロトゥルン美術館蔵
    『ゾロトゥルンの聖母』(Solothurner Madonna) 1522年 ハンス・ホルバイン(子) ゾロトゥルン美術館蔵

    引用元:『ゾロトゥルンの聖母』

    ゾロトゥルン美術館Solothurner Madonna

    Portrait de Thomas Wriothesley, Earl of Southamton /『初代サウサンプトン伯爵トーマス・ライオセリー』

    Portrait de Thomas Wriothesley, Earl of Southamton, RF 4651, Recto

    Portrait of Thomas Wriothesley, Earl of Southampton, Portrait de Thomas Wriothesley, Earl of Southamton, Holbein le Jeune, Hans, RF 4651, Recto, Département des Arts graphiques, Louvre,『初代サウサンプトン伯爵トーマス・ライオセリー』 ハンス・ホルバイン(子) ルーヴル美術館蔵
    『初代サウサンプトン伯爵トーマス・ライオセリー』(Portrait de Thomas Wriothesley, Earl of Southamton) ハンス・ホルバイン(子)

    引用元:Thomas Wriothesley, Earl of Southampton

    メトロポリタン美術館収蔵のミニアテュア(細密肖像画)のもととなったデッサン。

    Thomas Wriothesley (1505–1550), First Earl of Southampton, ca. 1535, Hans Holbein the Younger German, Object Number: 25.205,The Met Collection, 初代サウサンプトン伯爵トーマス・ライオセリーのミニアテュア 1535年頃 ハンス・ホルバイン(子) メトロポリタン美術館蔵
    初代サウサンプトン伯爵トーマス・ライオセリーのミニアテュア (Thomas Wriothesley (1505–1550), First Earl of Southampton) 1535年頃 ハンス・ホルバイン(子) メトロポリタン美術館蔵

    引用元:初代サウサンプトン伯爵トーマス・ライオセリーのミニアテュア

    メトロポリタン美術館Thomas Wriothesley (1505–1550), First Earl of Southampton

    初代サウサンプトン伯爵トーマス・ライオセリー (Thomas Wriothesley, 1st Earl of Southampton) 1505年12月21日 – 1550年7月30日)は、ヘンリー8世の家臣、遺言執行人です。

    Hans Holbein der Jüngere, 1497 / 1498 – 1543 | ハンス・ホルバイン(子)

    Autoritratto, Hans Holbein der Jüngere, 1497 / 1498 - 1543, ハンス・ホルバイン(子)自画像 1542年頃 ウフィツィ美術館蔵
    ハンス・ホルバイン(子)自画像 1542年頃 ウフィツィ美術館蔵

    引用元:ハンス・ホルバイン(子)自画像

    ハンス・ホルバイン(子)は1497年末(または1498年初め)、南ドイツのアウクスブルクで生まれました。

    1515年頃スイスのバーゼル、ルツェルンで画家として活動しています。

    1526年頃渡英し、1536年ヘンリー8世の宮廷画家に。

    1543年、ロンドンにてペストで亡くなりました。

    ホルバインによるお見合い肖像画『デンマークのクリスティーナ、ミラノ公妃』

    英国、ロンドンにある『デンマークのクリスティーナ』もヘンリー8世に向けた「お見合い肖像画」です。

    夫と死別し、ブリュッセルの宮廷に戻っていたクリスティーナ。

    宮廷を訪れたホルバインに対し、クリスティーナは三時間だけモデルになることを了承しました。

    Christina of Denmark, Duchess of Milan, 1538, Hans Holbein the Younger, Inventory number NG2475, The National Gallery,『デンマークのクリスティーナ、ミラノ公妃』 1538年 ハンス・ホルバイン(子) ロンドン、ナショナル・ギャラリー蔵
    『デンマークのクリスティーナ、ミラノ公妃』(Christina of Denmark, Duchess of Milan) 1538年 ハンス・ホルバイン(子) ロンドン、ナショナル・ギャラリー蔵

    引用元:『デンマークのクリスティーナ、ミラノ公妃』

    ナショナル・ギャラリーChristina of Denmark, Duchess of Milan

    hanna_and_art’s blog の記事

    狂女王フアナの孫娘『デンマークのクリスティーナ』

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