画家ヴァン・ダイクの名が付いたレースとヒゲ(ヴァンダイク・ブラウンの項に追記しました)

バステト様への捧げもの、大英博物館の『ゲイヤー-アンダーソンの猫』

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大英博物館にある、しゅっとした感じのネコの像。

古代エジプトの新王国時代にバステト神への捧げものとして作られたものだそうですが、この像を寄贈したゲイヤー-アンダーソン氏の名前をとって、「ゲイヤー-アンダーソンの猫」と呼ばれています。

『ゲイヤー-アンダーソンの猫』(バステト女神像) 新王国時代 紀元前600年以降 大英博物館蔵
『ゲイヤー-アンダーソンの猫』(バステト女神像) 新王国時代 紀元前600年以降 大英博物館蔵

画像の上でクリックまたはタップすると大きい画像が出ます。また、画像の左下にある「引用元」のリンクをクリックしていただければ、元のファイルをご覧になることができます。「引用元」の表示が無いものは、この記事内に掲載したpublic domain の元ファイルから、解説のために必要な部分を拡大したものです。

目次

『ゲイヤー-アンダーソンの猫』(バステト女神像)( the Gayer-Anderson cat ) 新王国時代 紀元前600年以降 大英博物館蔵

『ゲイヤー-アンダーソンの猫』(バステト女神像) 新王国時代 紀元前600年以降 大英博物館蔵
『ゲイヤー-アンダーソンの猫』(バステト女神像) 新王国時代 紀元前600年以降 大英博物館蔵

引用元:『ゲイヤー-アンダーソンの猫』 高さ42㎝ Einsamer Schütze CC-BY-SA-3.0,2.5,2.0,1.0

この像を寄贈した、ロバート・グレンヴィル・ゲイヤー-アンダーソン( Robert Grenville Gayer-Anderson )氏のお名前から、この猫は『ゲイヤー-アンダーソンの猫』と呼ばれています。 

紀元前664年-前322年頃の作品で、古代エジプト神話の女神・バステト様への捧げものとして作られたそうです。

実に完成度が高いですよね。 

耳や鼻の輪、首周りの飾り、護符?がお洒落です。

『ゲイヤー-アンダーソンの猫』(バステト女神像) 新王国時代 紀元前600年以降 大英博物館蔵
『ゲイヤー-アンダーソンの猫』 大英博物館蔵

引用元:『ゲイヤー-アンダーソンの猫』(正面) Einsamer Schütze CC-BY-SA-3.0,2.5,2.0,1.0

『ゲイヤー-アンダーソンの猫』(バステト女神像) 新王国時代 紀元前600年以降 大英博物館蔵
『ゲイヤー-アンダーソンの猫』 大英博物館蔵

引用元:反対側から見た姿 Oxyman CC-BY-SA-3.0-migrated CC-BY-2.5

大英博物館のサイトではこの像の3D画像が掲載されています。

ぐるぐる回して、通常では見られない部分も見られます。

バステト様はきっと、この捧げられた像をお気に入りだったと思います。

女神バステト

猫頭をしていらっしゃるバステト様は愛と豊穣を司る女神様です。

雌ライオンの頭を持つセクメト様(バステト様と同様ラーの娘。人類殲滅計画の実行者でビール大好き)や、湿気の神様であるテフヌト様と同一視されることもあります。 

バステト 紀元前664年-紀元前30年頃 メトロポリタン美術館蔵
バステト 紀元前664年-紀元前30年頃 メトロポリタン美術館蔵

引用元:バステト メトロポリタン美術館蔵

お召し物はだいたいロングのストライプですね。

よく4匹の子猫様たちとご一緒だったり、ガラガラのようなシストルムと呼ばれる楽器をお持ちです。

古代エジプト人はバステト神の化身である猫を大切に扱い、飼い猫が亡くなった場合は丁寧に葬らなければならないという規則もありました。

墓地跡の遺跡からは多くのミイラや骨が出てきています。

末期王朝時代以降、神殿に聖獣と同じ種の動物のミイラを奉納するという信仰が盛んになりますが、奉納用のミイラは神殿で作られていました。

奉納用の動物は神殿で飼育・処理され、参拝者たちにミイラとして販売されていたのである。その数は膨大なもので、例えばサッカラでは、一〇〇万体以上のミイラが出土している。

和田浩一郎(著).2014.『古代エジプトの埋葬習慣』.ポプラ社.p.114.

鳥や犬、ワニもミイラにされましたが、古代エジプト展では他の動物に比べ、猫のミイラを目にすることが多いように思います。

『古代エジプトの埋葬習慣』はタイトルだけ見ると固そうな印象を受けますが、そんなことはありません。

ミイラに興味をお持ちの方なら楽しめます。

古代の人々がどのように死者を葬ったのか、知りたい方はぜひ。

『古代エジプトの埋葬習慣』 和田浩一郎(著) ポプラ社

『大英自然史博物館展』(2017年)

『大英自然史博物館展』(2017年)
『大英自然史博物館展』(2017年)

こちらは大英自然史博物館、私の大好きな博物館のひとつです。

まず、膨大なコレクションに圧倒されます。

見て回っていると壮大な世界観といいますか、別世界にいる錯覚に陥ります。

ロンドンに行かれるなら、この博物館を訪れることを強くおススメします。

ロンドンにいるのに行かないなんて、本当にもったいない。

2017年の『大英自然史博物館展』では、始祖鳥の化石(教科書とか資料集に載ってますね)や恐竜の鉤爪の化石が来ていました。

見応えがあり、とても楽しかったです。

猫のミイラも来ていました。仰向けになっています。

下の画像は私がガラケーで撮影したもので、他にも「呪われたアメジスト」や、恐竜の鉤爪を撮りました。

この画像と、カッコいい鉤爪の画像を友人数人にメールで送ってあげたのですが、誰からも「いいね!」は来ませんでした。

猫のミイラ
猫のミイラ

『ゲイヤー-アンダーソンの猫』との思い出

高校の美術の授業で動物の立体模型を造ったのですが、私が見本に選んだのはこれでした。

この気品あるお姿に惹かれ、犬派でぶきっちょな私が、「この猫すてき。これ作ろう」となったのです。

もちろん出来上がったものは似ても似つかぬものでした。

しゅっとした姿に仕上げたくて、「ああでもない、こうでもない」と背骨になる針金を徹夜でぐるぐる回しているうちに、朝方、針金がぼっきり折れてしまいましてね。

もうね、心も折れましたよ。泣きました。その日の17時が提出期限でしたから。

学校を辞めたくなりました。

結局、提出時間をオーバーしましたが提出しました。

やっつけで作った、四つ足の、不格好な猫みたいなのを。

『ゲイヤー-アンダーソンの猫』を観るたび思い出します。

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